Top  Information   Gallery   Blog   Link

ひとりじめ-4- (妄想最終処分場(仮称)・霜月さうらさん)

誕生日を祝ってくれた気持ちがうれしくて。
4日後の女の子の告白に利用されるイベントデーも君の時間を独占できることがうれしくて。
君が愛を否定し避けていることも知っている。いつも君がこの日に用意するのはお世話になっている人たちへの感謝のチョコレート。
なぜだか俺にはチョコではなく別のもの。特別扱い…そう自惚れたい。
でも世間一般にはこの日はチョコレートに想いをこめて。
君からチョコレートをもらってみたい。子供っぽい我儘だとは思うけれど、今年はそのチャンスに恵まれた。

愛する兄の要求ならば、この妹は断るわけがない。

Read More・・・

ひとりじめ-3- (妄想最終処分場(仮称)・霜月さうらさん)

撮影の合間、私はまたしても買い物に出かけた。
街はこの時期、歩くだけで甘い香りに遭遇するほどこのイベントに合わせたチョコレートで溢れている。
ベインデーとしてしか記憶してないこの日を、こんなに弾んだ気持ちで迎えるなんて思いもしなかった。
今年はセツカとして過ごすから、親しい方へのお礼のチョコも手渡しはできず少しさみしいような、ほっとしたような複雑な気分だった。この日をともに過ごす敦賀さんには…悪いけれどバレンタインにチョコレートは贈らないと決めている。
だっ て、毎年トラックに積むほどのチョコレートをもらう大先輩。食が細いうえに甘味を好んで食べる人ではない。…そもそも食に対してこの人に好みを求めるほう が間違いだ。性格から考えても、一つでも食べれば全部食べないと悪いような気がして…と一つも手を付けないのだろうと思う。処理に困る無駄なものを渡すな んて迷惑なことをしたくない。
それが私の敦賀さんに対するバレンタインのルール。

Read More・・・

ひとりじめ-2- (妄想最終処分場(仮称)・霜月さうらさん)

日付変更を跨いだ深夜。
君は時計を気にしながら、『食べたかったから』とケーキを取り出した。一人で食べられそうな小さなホールケーキ。
ケーキならばカットケーキでもなんでもいいのだろうけど、小さいながらも『ホールのケーキ』に都合よくも何かしらの意図を期待してしまう。

Read More・・・

1