拍手用コネタ 1 (Tempo2.0・sunny)
※ACT.196のネタバレ、ちょっと含みます
※ACT.196のネタバレ、ちょっと含みます
「ねぇ最上さん。……どうする?」
ニッコリと、それはそれは艶やかに先輩俳優様は仰いました。
「…………っ」
フカフカのベッドの上で、あろうことか私に覆い被さっている敦賀さん。
あまりにも至近距離過ぎて、整った鼻梁や長い睫毛、色っぽい唇に、嫌でも目が奪われる。
そして何より、光彩煌めく宝石のような瞳。
見つめられるだけで、息が苦しくなって、どうしてか頭の奥がアツクてイタイ。
ギシリと、やけに煩く軋むのはベッドのスプリングか、自由を奪われた私の腕か。
それとも、箱の中の忌まわしい何か?
「さぁ、俺から逃げてごらん?」
脳髄に響く低音を耳元で囁かれ、抗えない痺れが躯を駆け巡る。
日常から切り離された空間が現実味を失わせ、あり得ない状況を作り出していた。
『…ずっとだ、ずっと…少しでも離れたら、許さない』
絶え間なく溢れ出る君への想いが、“カイン”の口から束縛の言葉になって零れ落ちていく。
やわらかな君の胸に顔を埋め、包まれるような心地よさに身を揺蕩えながら、俺はひどい混乱に陥っていた。
(君は…自分が今何をしているか分かっているのか?)
『お前は俺のモノだ。俺だけのモノだ』
敦賀さんの長く整った指先が、私の頬をゆっくりとなぞるように滑っていく。