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真夜中のホテルで (princess tiara・ローズ・プリンセスさん)

真夜中のホテルの一部屋。

スーと寝息を立てながら、セツのカツラを被ったまま、キョーコが寝ている。

さすがに化粧したまま寝るのは肌によくないため、いつもの彼女だ。

「…っ」

こんな状況で寝れない男が1人。そう、蓮である。

好きな女が隣のベッドで無防備でスヤスヤと眠っているのだ。無防備すぎにもほどがあり、本気でローリィを蓮は呪いたくなった。

こうして、眠れない日々が続いていく…そう思われた。

「…敦賀さん…行かない…で。」

いつものように布団に丸まるようにベッドで横になりがら、キョーコはここにいないと、だから耳を立てるな、反応するなと言い聞かせていたのだが、小さい声で聞こえた呟き。

その呟きに目を見開いた蓮は、ゆっくり起き上がりと、彼女を見れば涙を流している。

「最上、さん…?」

キョーコに近づき、その涙を拭う。名前を呼ぶと彼女はすでに寄っていた眉間がさらに寄った。

「…いや…行かないで…敦賀さ…」

また彼女が涙を流す。自分の名前を呼んで。

「行かないよ…ずっとここにいるから…」

前髪を払い、額にキスをすると彼女は幸せそうに微笑んで、また一粒涙を流した。

「好き…敦賀さん…」

蓮は目を見開いて固まる。今、彼女は何て言ったか。

確かめるように彼女の頬に触れると、キョーコはその手にすり寄ってくる。

何かがブッチと蓮の中で切れたような気がした。

「ん…」

額、瞼、頬、そして唇にキスを落とす。

「ふぅ…ん…」

僅かに開いている好きなから舌を滑り込ませ、彼女の舌と絡ませていく。

苦しいらしく、キョーコは眉間にシワをよせ、ゆっくりと目を開けた。

「んふ…?」

寝ぼけているようで、数秒間くらい抵抗せず、受け入れるように蓮のシャツを掴んでいたが、ハッと目を見開くと彼の胸板を叩いて抵抗する。

「ぷぅは…!」

やっと解放されたときは、慣れないディープキスに酸素を求めて、必死に息を吸う。

「敦賀さ…どうし…て…」

訳が分からないのだろう。いきなりキスされていたのだから。しかも寝込みのところをだ。

何で、どうしてと彼女が混乱していたら、

「…俺が好きって本当…?」

真顔でそう彼が尋ねてきてキョーコは頭が真っ白になった。

先ほどまで、キョーコは夢を見ていた。蓮と両想いになる夢。 決して現実になることはない、甘い夢。

行かないでと手を伸ばしたら、振り返ってくれて、好きだと言ってくれた。我ながら、夢の中の自分は素直だなと思った。現実なら決して口にしないのに。

ましてや、『好き』などと…。

「わ、わた…」
「それが本当なら…」
「い、いや!!聞きたくな…!!」

今まで必死に自分に言い聞かせるようにきた。気付いてはいけない、理解してはいけない。

蓮が好きだと言うよりことを。

拒絶されることを恐れて、キョーコは耳を塞ぐ。しかし返されてきたモノは言葉ではなく、優しいキスだった。

「…つ、敦賀さ…?」
「好きだよ、最上さん」
「う…そ…」
「嘘じゃない。本当に君が好きだ」

告白にキョーコは目から涙が溢れ出し、

「本当に…?」
「本当だよ。君が好きだし、愛してる」
「敦賀さん…」

ポロポロ流れる雫を蓮が指で拭い、

「どうしたら、信じてもらえるのかな…」

切ないそうに微笑んで、彼女を見つめる。

「わ…私…」

なんて表情を自分はさせているのだろうとキョーコは思った。拒絶したのは彼ではなく、自分ではないだろうか。

ずっと、ずっと逃げていた。もう裏切られるのが嫌で、彼に対して芽生えた気持ちに蓋をして言い聞かせて、理解しようとせず誤魔化して、逃げていた。

彼は懇願する。信じてくれ、と。キョーコは胸が痛くなった。同時に嬉しくなった。もう逃げなくていいのだと。好きになってもいいのだと。

「敦賀さん」

愛しそうにキョーコが彼を呼ぶと、彼は驚いた表情をし、

「最上さ…」
「好きです。大好き」

彼女はニコッと微笑むと、蓮の額にキスした。

再び驚いた表情をする彼だったが、ゆるゆると表情を崩して、泣き出そうな顔をし、キョーコを抱きしめる。

「…好きだよ、最上さん」
「私も好きです、敦賀さん」

二人はキスを交わす。次第にそれが深いものへと変わっていく。

「ん…ふ…っ」

舌が絡み合い、呼吸はうまく出来ない。ここぞと言うばかりに、息を吸うタイミングを蓮が与える。

「はぁ…」

何度も角度を変えられ、溢れた唾液が隙間から漏れた後、ようやく解放された。

身体が力が抜けて、思考がままならない。だが、蓮がごくりと唾を飲む音を耳は拾う。

「っ…敦賀さん…?」

ぼんやりとしていたら、首筋を吸われてピクリっとキョーコは反応し、彼を呼ぶと再びキスされ、ただのキスがディープキスに変わっていく。

されるままにぼんやりとしてたら、彼の大きな手が浴衣の柔らかい帯をほどき始めたことに気づき、

「…!?」

びっくりして目を開けば、彼と目があって、キョーコは息を呑んだ。

そこには瞳の奥を静かに燃やしている夜の帝王が…。

「んん…!!」

だからと言って、抵抗しないわけにもいかない為、帯を解こうとする手を掴んで止めさせようとするが、無駄な抵抗で、その手はついに帯を解いた。

「…下着、つけてないんだ…?」

浴衣の下に彼女は身につけていなかった。浴衣や着物は下着を身につけると下着の筋が出て下品に見えるため、キョーコは着用しない。

「い、いや…っ。見ないで…っ」

恥ずかしさで彼女は死にたくなった。せめて胸だけはと、腕で隠したのだが、

「隠さないで見せて…?」

それも許されず、片手でいとも簡単に手首をシーツに押さえつけられる。

「きれいだよ、すごく…」
「は、恥ずかしい…」

うっとりとしたように蓮はキョーコを身体を見つめ、きめ細かい肌に唇をつけた。そのまま唇は胸へと行き、胸の先に実ってる果実にキスする。

「ん…っ」

小さく返ってくる反応。もっと反応をみたくなって、空いている手で胸を揉み始めた。

「あ…っ。い、や…っ。」

もう片方の胸は果実を口の中で飴玉のように転がす。

「ふぅ…ん…っ。やっ…こんな…っ」

一方、キョーコは状況についていけない。死ねるほどの恥ずかしさで涙が出そう。

「恥ずかしいよぅ…っ」

いやいや、と泣きながら首を振ると、やっと彼の動きを止めてくれた。

「…そんなに嫌?」

しかし何故か彼は傷ついた顔をした。泣いているのは彼女のほうなのに。

「だ、だって…は、恥ずかしいし…」
「じゃあ、嫌じゃないんだね?」
「っ…」

嫌なのか聞かれれば、嫌ではなかった。ただ恥ずかしいから嫌なだけ。

こくんと頷くと彼は安心したような表情をし、

「最上さん、これは一種のコミュニケーションなんだんだ」
「こ、コミュニケーション…?」
「そうだよ。セックスって言う名のね?」
「せ、セック…!?」

意味は知っている。確か、初めては痛いと聞いた為、キョーコは顔を青くしたが、

「大丈夫だよ。君がいいと思うまでは、最後まではしない」

だから身をまかせてほしい、と優しい表情で蓮は彼女の額にキスする。

「い、痛くないですか…?」
「うん。最後まではしないから」

つまりは最後までしたら痛いと意味でもあるが、

「…いい?」
「い、痛くしないなら良いです…。」

痛くしないと言う約束で、キョーコは承諾した。

「あ…っ。んっ…」
大きな手で形を変えるように胸を揉まれ、果実を口内で転がされる。

感じたことのない感覚が身体を支配していく。

「可愛いよ。胸もこの苺も。」
「や…っ。そんな…っ」

そんなこと言わないで欲しいとキョーコは思った。胸は小さくてコンプレックスの一つだと言うのに。

「…!?や…っ。そこは…っ。」

いつの間にか胸を揉んでいた片方の手が下のほうへと移動し、茂った場所を探り出す。

指がお目当ての蕾を見つけると、それをさするように上下に動かした。

「ああっ…!!」

返ってくるのはキョーコの声。彼女はいやいやと首を振り、カツラを乱して、被っていただけのカツラは取れてしまう。

「い、いや…っ。そんな、汚…っ。」

そうしてるうちに、いつの間にか、蓮の顔が股の間にあり、

「い、や…そんなとこ、汚い、のに…!あああ…!!」

誰にも晒したことのない未知なる花園を蓮に見られ、そこに咲く蕾を舌と唇で愛撫されるキョーコは可笑しくなりそうだった。

「ああん…!!へ、へんなのくる…!!くるの…!!いやぁあああ!!」

ちゅうと音を立てて、蕾を吸われたキョーコは足をピンとさせ、グッタリしてベッドに体重をかける。

「イけたみたいだね」
「い…いけ…?」
「すごく可愛かったよ。こんなに俺を感じてくれて…」

そう言って、彼は手を見せた。その手の指が濡れて光っている。それを彼は口に含み、

「おいしい。最上さんの味がする」
「…!?」

とんでもない発言をされた。

そういえば、キョーコは何かが奥からじわじわと、自分の身体から何か出たような気がしたが…。

(も、もしかして…)

蓮が口に含んだのは、それではないだろうか。

「や、やめてください…っ」
「どうして?」
「だ、だって、汚いのに…」

廃棄物なのに、とキョーコが口にしようとしたら、

「…ああ。もしかして…」

急に蓮が納得したような表情をし、苦笑いを浮かべ、

「違うよ。これは気持ちよくなると出るものだから」
「え…違うんですか?」
「うん。だから廃棄物とは違うブシツ。」

額にキスされて、また胸を触られた為、キョーコは戸惑うと、また苦笑いをして、

「ごめん。俺に付き合ってほしい」
「え…」

何と彼は己のズボンに手をかけ、ソレを取り出した。

「…!?」

ソレは太くて、そそり立っている。キョーコが見たことがないもの。

「あ、あの!それ…!!」
「大丈夫。約束どおり、挿れたりしないから…」
「い、いれ…?」
「ここを貸してほしい」

ここと言うのは太もものことらしい。

「あ、あの…っ」

戸惑っているうちにソレを彼女の太ももで挟む。驚くほど、それは体温が高かった。

「動くよ…?」

ゆっくりと彼は腰を動き始め出す。

「あっ…!」

キョーコは声を上げた。ソレが彼女の蕾ををさするからだ。またその感覚が彼女を襲う。

「ああ…!!ああん…!!つ、敦賀さ…!!あああん…!!」
「最上、さん…っ」

大きな波がキョーコを襲い、頭の中が真っ白になり、お腹の上に熱い何かが放たれた気がした…。


その翌日の朝。

「…敦賀さんのバカ」
「うん、ごめんね?」
「敦賀さんの変態」
「男はみんな変態だよ?」

キョーコはシーツぬくるまりながら、涙目になって蓮を睨んでいた。

「開き直らないでください!これじゃあ、服がきれないじゃないですか!!」

その理由は彼女の体中にあるキスマーク。困ったことにセツの服は露出が高くて、今の状態では切れない状況。

寝てる間につけられた様子。しかし怒られているのに蓮は幸せそうだった。

そんな彼に頬を膨らまして可愛らしく怒るキョーコ。

さらにそんな彼女に幸せにしたる蓮。

まさに無限ループだったのだった。

コメント

蓮、良かったね。と声をかけてあげたくなります。
それにしても自制心の強い敦賀氏です…。