To be my Grace No.5 (mimi's world・美海さん)
※文章に以下の描写が含まれます。苦手な方はご注意ください。
・妊娠(カイセツ後)
・流血表現(撮影シーン)
・微桃(撮影シーン)
( 怖っわ~ぃぃ・・・)
おんなじ敦賀さんだし、なのに・・・綺麗な人も怖い人も、んで・・・普段の優しい敦賀さんも・・
・・・最近敦賀さんは、キラキラ怒る事は無かった。
トントン。パチ。
トントン。パチ。
トントン。パチ。
「 ね~っ、こんな怖い人のパートナーだもんね。 」
あぁ、こわっ。っと言っている社さんは、パチパチさっさと留めてくれていた。
ガンバッテ~っとの応援付き。
トントン。パチ。
___________ トン。トン。
「 はーい、どうぞ。 」
社さんはノックの方に声を掛けていて、ドアが開いたら敦賀さんだった。
トントン。パチ。・・・トントン。パチ。・・・
「 蓮。どうだった? 」
トントン。パチ。・・・トントン。パチ。・・・トントン・・・パチ。
手を止める事なく、しらーっと聞く社さん。
「 あぁ、あのですね・・・まぁ、しぶしぶ。条件付きで・・・」
ふ~ん、そうか・・・
はい、キョーコちゃん終わったよ。じゃぁ、これ持って行ってあげるから・・・
纏めた書類を抱えて席を立とうとしながら、敦賀さんの耳元に寄って小声で話すも聞こえていた。
「 ごめん。蓮。キョーコちゃんに、言っちゃった。 」
お前言ってなかったんだな・・・なんでだ?と聞く社さんに、承諾を得てからでないと・・・。
との答えの敦賀さんには、社さんも賛成の様子でウンウン縦に頷いている。
「 じゃ、二人で・・・」
そうだな・・・、そう言って腕時計を見た社さん。
「 11分やる。11分経ったら迎えに来るからな。 」
そう言って出てゆこうとした社さんだったけれど・・・ドアを開けようと敦賀さんがドアノブに手を伸ばしたら、ドアノブにかけた手を押さえる様に、キョーコちゃん、追加。と言って来た。
「 キョーコちゃん。怖い人だけどね・・・
扱いはキョーコちゃんの方が、俺よりもう、知ってるよね。 」
じゃ、蓮。とりあえず・・・おめでとう。んで、コレ置いたら迎えに来るからちょっと休みなさい。と、そそくさと出て行った。
___________ パタン。
ドアが閉まってから、無言で敦賀さんが寄って来たのを見詰めていた。
ふ~。っと息を吐きながら近づいてくる敦賀さんを見ていたら涙が一つ、ぽろっと落ちてしまった。
もぉ~~~、社さん。言っちゃったんだ。と言いながら横の椅子に座った。
「 ごめん。言ってなくて・・・」
そう言いながら、涙の落ちた頬に、ちゅっとキスをして・・・
耳元でそのまま囁く甘い声・・・
「 ごめんね・・・プロポーズの方が、後に成って。 」
社長に承諾を得てからでないと・・・もし、だめっと言われてからだと、キョーコに取り消し。って、言い辛くない?と聞かれると、ごもっとも・・・な言い訳だった。
「 うん。そうだね・・・ 久遠。 」
________ そう私達・・・
ヒール兄妹の後・・・一線を越えてしまっていた。
ヒール兄妹ではないのだから、一線を越えてもいいんじゃない?っと、実は、いちゃいちゃ癖が残ったまま・・・自然としてしまっていた。
それから、5ヶ月。私達は隠れて、付き合いだしていて・・・
誰にも気付かれないように、電話すらも慎重に掛けて来る様に成っていた。
そして・・・ __________
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To be my Grace No.6 に続く