To be my Grace No. 12 (mimi's world・美海さん)
※文章に以下の描写が含まれます。苦手な方はご注意ください。
・妊娠(カイセツ後)
・流血表現(撮影シーン)
・微桃(撮影シーン)
2014.7.16
※文章に以下の描写が含まれます。苦手な方はご注意ください。
・妊娠(カイセツ後)
・流血表現(撮影シーン)
・微桃(撮影シーン)
2014.7.15
※文章に以下の描写が含まれます。苦手な方はご注意ください。
・妊娠(カイセツ後)
・流血表現(撮影シーン)
・微桃(撮影シーン)
2014.7.14
※文章に以下の描写が含まれます。苦手な方はご注意ください。
・妊娠(カイセツ後)
・流血表現(撮影シーン)
・微桃(撮影シーン)
2014.7.13
まるでアロマオイルを炊いたかのように、スタジオ内は香水の臭いが充満していた。
この手の撮影ではよくある事だ。
最近では店舗の中でもこんな風に香水をぶちまけておいて、そいつがどこの店に入ったのか一発でわかるようにしているブランドもあるくらいだからな。
だが、俺はこの手法を好きになれない。
香水は人の体温や体臭と混ざり合って、その人の醸し出す空気と同調して。そこで初めて本領を発揮できると思っている。
こんなルームフレグランスみたいな安っぽい使われ方、人間の為に作られた香水が可哀想だ。
だから撮影を始める前に空気の入れ替えをさせて、俺はパブリックスペースへ逃げていた。
しかし逃げていたお蔭で、撮影前からとても面白いモノを発見できたと思う。
女性誌で「抱かれたい男性」に例年選ばれる人気俳優の、一方通行な初々しい恋心。
その男に想いを寄せられるも恋愛方面の感覚が壊死しているのか、鈍感を通り越した女の見事なフルスイング。
しかし演技に紛れ込ませた男への思慕は、カメラのレンズを通して俺に強く訴えかけてくる。
“叶う事はないけれど、でもそれでもいいの。傍にいられる今が倖せ。”
―――本当に、それでいいのか?
俺はこの娘がどんな風に成長していくのかを、もっともっと見ていきたいんだ。
身体的な成長も、演技力も、恋も。
その総てが女優「京子」を作る糧だ、勝手に天井など決めてかからないで欲しい。
それに、今はバラバラな方向を向いているこの二人の想いが重なる時、そこに一体どんな作品が生まれるのか見てみたい。
二人への野次馬的な好奇心と、クリエイターとしての純粋な欲求。
ふたつの大きな欲がこの胸を予想以上に熱くさせ、拡声器を取る手も震えさせた。
「よし、始めるぞ!!」
※文章に以下の描写が含まれます。苦手な方はご注意ください。
・妊娠(カイセツ後)
・流血表現(撮影シーン)
・微桃(撮影シーン)
2014.7.12
ある時は突発的なアクシデントで。また、ある時は小さな子供のように泣きじゃくる私をあやす為に。
何度も抱き寄せられた事のあるその逞しい腕の中はいつも優しい、いい香りがした。
そのうち数度は、役作りの為の苦くて渋い煙草の臭いも一緒だったけれど。
私の心も体も癒して甘やかす、一種のセラピーだと思える程柔らかな香り。
だけどすぅっと胸に深く吸い込むと、すっきりとした爽やかさも感じられる。
他の男の人の香りなんてわからないけれど。
あの人の傍が危険な事だけはわかる。
私の思考を奪って、ぐずぐずに溶かしきって、気付いた時にはもう手遅れ。
その香りを嗅いだだけで、身体も心も私のすべてが彼と言う存在に捉えられてしまう。
そんな、危険な香りを身に纏っている男性(ヒト)なの―――
※文章に以下の描写が含まれます。苦手な方はご注意ください。
・妊娠(カイセツ後)
・流血表現(撮影シーン)
・微桃(撮影シーン)
2014.7.11
※文章に以下の描写が含まれます。苦手な方はご注意ください。
・妊娠(カイセツ後)
・流血表現(撮影シーン)
・微桃(撮影シーン)
2014.7.10
男の指は小さな星型にも似た粒を摘むと、少女の口元に静かに近づけた。
少女がそっと開きそれを受け入れると、指先に感じていた固い感触は消え、変わりに唇の柔らかさを得る。
――カリッ
小さな噛み砕く音。
「甘い……」
零れ落ちた言葉。
しかし、その唇の方がもっと……
※文章に以下の描写が含まれます。苦手な方はご注意ください。
・妊娠(カイセツ後)
・流血表現(撮影シーン)
・微桃(撮影シーン)