その扉の向こうへ… 6 (スウィート・ムーン・山崎由布子さん)
このホテルでは披露宴をするが、直ぐにはハネムーンに行けない二人が一泊する予定になっていた。
次の日もどうしても抜けられない日にちの仕事が夕方にはある。忙しすぎる二人にはほんの一時の休息だ。
ハニームーン代わりにデラックスなスウィートルームで、僅かな蜜時を過ごせるようにと配慮はされていた。そしてどこかロマンチックな装いの部屋に、キョーコでなくても心が躍る部屋だと訊いた。
呼び出しがない限りは二人だけの時間になるようにと言うことだ。
だが今日はその時の為に楽しみは取っておくことにして、別の部屋のスウィートルームへの宿泊だった。