シアワセの輪郭 (海は凪ぐのに。・honeyさん)
重厚なアールデコ調の扉が開けられ、部屋へ案内される。
―ああ、ここへ来るのは久しぶりだ。
あの日の記憶が鮮明に蘇る。
重厚なアールデコ調の扉が開けられ、部屋へ案内される。
―ああ、ここへ来るのは久しぶりだ。
あの日の記憶が鮮明に蘇る。
「お疲れ様でした、敦賀さん」
暗めの店内。
カウンターに在るのは、植物をモチーフにしたアール・ヌーヴォー様式の照明。
曲線が柔らかで艶やかな印象のそれは、この場の雰囲気を演出してくれるものの一つ。
そして、ズラリと目の前に並んだ様々な瓶達は、それぞれの個性を主張し人を誘惑する。
何故なら、中に入っているものは人々を酔わせるものなのだから。
※ACT.197後のお話です