お客様は神様です。 5 (なんてことない非日常・ユンまんまさん )
今日は本当に慌しかった。
今日は本当に慌しかった。
「・・・・そんなに・・笑わなくてもいいじゃないですか・・」
『…ずっとだ、ずっと…少しでも離れたら、許さない』
絶え間なく溢れ出る君への想いが、“カイン”の口から束縛の言葉になって零れ落ちていく。
やわらかな君の胸に顔を埋め、包まれるような心地よさに身を揺蕩えながら、俺はひどい混乱に陥っていた。
(君は…自分が今何をしているか分かっているのか?)
『お前は俺のモノだ。俺だけのモノだ』
敦賀さんの長く整った指先が、私の頬をゆっくりとなぞるように滑っていく。